プログラミング教育は何となくわかるんだけど、実際どんなことをしてるのかよくわからないですよね!
この記事では、実際に学校で行われたプログラミング教育実施事例を紹介していきます!
- 算数
- 理科
- 国語
- 社会
※教科名に関係なくプログラミング教育が行われる場面もあります。ここで取り扱うのは、あくまで上記の教科の中で行われたプログラミング教育の事例です。
※それぞれの事例の紹介の中で、内容をまとめるにあたり、言い回しを変更している部分があります。
正確な詳細はリンク先の情報をご確認ください。
算数
算数では『図形 正多角形』の単元を、ビジュアル言語プログラミングソフトScratchを用いて学ぶことが多いです。
ここでは杉並区立西田小学校での事例を取り上げます。
『正多角形をプログラムを使ってかこう』
観察や構成を通して、正多角形の意味や性質を知る
小学5年生
Scratch
Scratchを利用し、辺の長さと角度を指定し正多角形を作図する。「どのようなプログラムを書いたら正多角形が描けるかを考える」ことをねらいとする。授業を振り返って、コンピュータは正しく命令すれば、早く正確に簡単に作図できることに気付くことができるだろう。手で正多角形を作図するときは内角を用いていたが、Scratchの「60°回す」は外角を表していることに気付くことが大切である。
スクラッチで正多角形を作図する授業ってことやな!
実際の正五角形を描く場合のスクラッチの動きは、以下のような動きになります。
- 正多角形は何回繰り返せばよいか
- 正多角形の外角が何度になるか
- 動きをひとつひとつ追っていくためにはどうすればよいか。→1秒待つ
などを考えながら、さまざまな正多角形を描いていきます。
>>正多角形をプログラムを使ってかこう(杉並区立西田小学校)
理科
理科は「電気の利用」でプログラミング教育を活用する場合が多いでしょう。
ここでは横浜市立西富岡小学校での事例を取り上げます。
『電気を効率よく使うにはどうしたらよいかを考えよう』
電気の性質についての理解を図り、観察・実験の技能を身に付けるとともに、より妥当な考えをつくりだす力や主体的に問題解決しようとする態度を育成する。
小学6年生
ArtecRobo
スクラッチベースのソフトで入力した条件に応じてものを動かすことを体験する。コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験しながら、論理的思考力の育成を目指す。また、理科としては「効率性」「有効利用」という観点で省エネルギーと私たちの生活を関連付けて考えられるようにすると同時に、プログラミングと関連させることで論理的思考の育成につなげていく。
ビジュアル言語で小型扇風機を動かす授業やよ!
小型扇風機にセンサーを付けてプログラミングをすることで、どんな時に電気を付けたり消したりすればよいかを考えます。
- 人感センサーを使い、近づいたら電気がつくようにして無駄を減らした
- 光センサーを使って、光が消えたら電気も止まるようにして無駄を減らした
など、工夫して効率の良い電気の制御を試行錯誤しながら考えていきます。
最終的には、以下のような結論で締めくくっています。
- センサーを使ってプログラミングをすることで電気を効率よく使えることが分かった。
- 地球にも優しい
>>電気を効率よく使うにはどうしたらよいかを考えよう(横浜市立西富岡小学校)
国語
国語でのプログラミング教育の実施事例は、まだ多くありません。
ここでは品川区立台場小学校での事例を取り上げます。
『主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう』
文中における主語と述語の関係や助詞の正しい使い方を理解する。
小学2年生
Scratch
Scratchで助詞の「は」「を」「に」を選択して当てはめるプログラミング体験を行う。助詞の正しい使い方についてすぐに理解することが難しい児童であっても、Scratchでは自分が入力した助詞の組み合わせにより場面(イラスト)が変化することから、選択した助詞が適切であったかどうかを即座に確認することができ、助詞の正しい使い方に気付くことができる。
わたし「は」ボール「を」かご「に」なげた。という文を作る授業だよ!
スクラッチではこんな感じのイラストが見れます。
わたし「を」ボール「に」かご「は」投げた
それどんな状況・・・?
トトラの文章は主語と述語の関係が通常では考えられない状況ですよね。
それもスクラッチなら”おかしい”ということが一目で分かります。
イラストで感覚的に主語と述語の関係や助詞の作用が確認できるのはいいですね!
これは通常の授業ではなかなか再現できないのではないでしょうか。
>>主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう(品川区立台場小学校)
社会
社会もまだまだ実施事例は少ないですが、ないわけではありません。
ここでは東京学芸大学附属小金井小学校での事例を取り上げます。
『ブロックを組み合わせて47都道府県を見つけよう』
プログラミングを活用し、都道府県の面積や人口や特産物などの特色を組み合わせて、47都道府県の名称と位置を理解する。
小学4年生
Scratch
Scratchを中心に、地図帳や白地図を同時に活用しながら学習を進めていく。特徴が記されたブロックを組み合わせて、条件に合致する都道府県を1つに特定する学習である。児童は地図帳を活用し、試行錯誤しながら特徴を組合せて都道府県を特定する。何度も何度も繰り返し取り組むことができたり、足りない条件(特徴)を地図帳から探したりすることで、単に地図上で理解することよりも思考を伴った学習活動になることが期待できる。
都道府県の推理ゲームみたいな授業やな!
実際のスクラッチは次のように動作します。
- 「面積が小さい+人口が多い」→「東京都、神奈川県、大阪府」
- 「面積が小さい+人口が多い+近畿地方」→「大阪府」
このように条件を絞っていくことにより都道府県の特徴を理解することができます。
条件は他にも「りんご、みかん、海に面していない、ねぶた祭り、砂丘、世界遺産がある」など豊富に用意されており、組み合わせは数えきれないほどたくさんあります。
>>ブロックを組み合わせて47都道府県を見つけよう(東京学芸大学附属小金井小学校)
まとめ
この記事では「算数・理科・国語・社会のプログラミング教育実施事例」をご紹介しました。
プログラミング教育はまだまだこれからたくさん増えていきます。
どんどん取り組んでガンガン成長していきましょう!!