主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう2020年度に小学校でプログラミング教育が必修化になりました。
プログラミング教育は実際にプログラミングをすることではありません。
プログラミング教育は主に次の3つをねらいとして導入されます。
プログラミング教育のねらい
- プログラミング的思考を育む
- プログラムの動きやよさに気付くこと
- 各教科での学びを確実なものにすること
このねらいを達成するために様々な場面でプログラミング教育が実施されます。
この記事ではプログラミング教育の学習活動の6つの分類について、文部科学省の資料を参考にしながら具体例と合わせて紹介していきます。
プログラミング教育の6分類
文部科学省の「小学校プログラミング教育の趣旨と計画的な準備の必要について」の資料から、小学校のプログラミング教育に関する学習活動の分類は以下のように分けられます。
学校の中での活動が教育課程内ってことかな?
若干違うよ!
教育課程内と教育課程外の違いは、学校教育として取り扱うかどうかです。
- 学校外での社会科見学や部活動(試合等)→教育課程内
- 学校内でのイベント(地域イベントを学校で行う等)→教育課程外
早い話が「学校としての活動かどうか」ってことですね!
”教育課程内”でのプログラミング教育の4分類
まず教育課程内、つまり「学校の活動」として取り扱うプログラミング教育の4つの分類を説明します。
A. 学習指導要領に例示されている単元で実施
プログラミング教育のねらいの3つ目「各教科での学びを確実なものにすること」はこの学習活動でのみ達成することができます。
各教科の中で、学習指導要領に例示されている「図形の性質(算数)」や「電気の利用(理科)」などの単元についてプログラミング教育を行います。
「総合的な学習の時間」では様々な企業が学校と協力してプログラミング教育を実施している例が数多くあります。
スゲー!!
授業受けてみたいよね!!
B. 学習指導要領に例示されていない内容を実施
単元として取り扱ってはいないものの、各教科の中でプログラミング教育を実施する場合がこれに当てはまります。
単元の学びを深めることはできなくとも、プログラミング教育を通して各教科のねらいを達成することはできます。
「図形の性質(算数)」のような”これは知っていて欲しい”というものが学習指導要領に単元として例示されます。
単元の知識を習得することも重要ですが、最も重要なのは単元の知識を超えた各教科のねらいを達成することです。
例えば国語なら「読む・聞く・話す・書くの4技能を育むこと」がねらいのひとつとしてあります。
このねらいが達成できるなら、単元以外のことを学習するのもいいってことです。
むしろ単元は最低限の内容なので+αで単元以外の学習はするべきです!
C. 各教科とは別で実施
各教科に当てはまらない内容をプログラミング教育として実施することです。
単純にプログラミングに触れてみる機会として実施したり、社会福祉に関係する内容を実施したり教科にない内容をピンポイントで授業しています。
想定される取り組みとしては次のようなものが挙げられます。
- プログラミングの楽しさや面白さを体験する取り組み
- プログラミングの知識や技能について学ぶ取り組み
- 各教科の学習と関連させた具体的な課題を設定する取り組み
D. クラブ活動など特定の児童を対象に実施
授業ではない場面でのプログラミング教育がこれに当てはまります。
クラブ活動がメインになると思いますが、今後は委員会や係などでもプログラミング教育が実施される可能性があります。
なんで?
2024年度までに1人1台タブレット端末が配布されるからだよ!
タブレット端末の利用が当たり前になると、委員会や係のスケジュール管理や連絡の手段など様々なことがタブレット端末で行われる可能性があります。
その際にはプログラミング教育として「プログラミング的思考を育む」「プログラムの動きやよさに気付くこと」ことを念頭に指導が行われることが想定されます。
”教育課程外”でのプログラミング教育の2分類
教育課程外、つまり「学校の活動」として取り扱わないプログラミング教育の2つの分類を説明します。
プログラミング教育のねらいとしては「プログラミング的思考を育む」「プログラムの動きやよさに気付くこと」に焦点を当てています。
EとFは学校でやるかやらないか程度の違いだけです。
国が学校外でのプログラミング教育にも期待している点が、プログラミング教育の重要性を物語っています。
E. 学校を会場とするが、教育課程外のもの
学校外の企業や団体が学校でプログラミング教育を行うパターンです。
学校を会場とする場合はイベント的に1日開催が多いですが、費用が無料もしくは少額であることが多いのが特徴です。
F. 学校外でのプログラミングの学習機会
学校外の企業や団体が学校以外でプログラミング教育を行うパターンです。
実施事例はプログラミング教育ポータルから紹介しますが、いわゆるプログラミングスクールやオンラインプログラミング教室など、学校外でプログラミングを学ぶ機会は全てここに集約されます。
教育課程内でのA~Dの学習活動には限りがあるので、積極的にFの学習活動を増やしていきたいですね!
まとめ
この記事では「プログラミング教育の6つの分類」についてご紹介しました。
まとめは以下の通りです。
- 大きく教育課程内と教育課程外に分かれてる。
- 教育課程内
- 学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの
- 学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される
各教科等の内容を 指導する中で実施するもの - 教育課程内で各教科等とは別に実施するもの
- クラブ活動など、特定の児童を対象として、教育課程内で実施するもの
- 教育課程外
- 学校を会場とするが、教育課程外のもの
- 学校外でのプログラミングの学習機会